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三栄建築設計住宅設計競技
三栄建築設計住宅設計競技

三栄建築設計住宅設計競技

建物概要  木造
用  途  専用住宅(夫婦+子供2人)
敷地面積  101.14m2 (30.53T)
延床面積  103.09m2 (31.12T)
建築面積  47.82m2 (14.43T)
建築場所  東京都世田谷区

 本設計コンペは、三栄建築設計主催の建売を前提としたものである。
敷地は、東京都世田谷区のアップダウンの激しい地域の一角にあり、北と南に接道している。本敷地の初見で、北側道路から4m高くなっている敷地を生かし、眺望をとろうと考えた。建築基準法で定められた用途地域が、第1種低層住居地域ということで、軒の高さ7m、最高高さ10mまでという なんとも高さの取りづらい地域であり、さらに第1種高度地区という北側の隣地境界線からの斜線制限もかかってくる敷地であることから、建物の1階部分を1mほど地中に埋め、建物の最高高さを抑える計画とした。こうすることにより、建物を3層とすることが可能となるため、見晴らしのいい3階にリビングを設け、玄関や水回りを2階、プライベートな寝室を1階に設け、各々の階層にあった計画とした。
 また、元々緑豊かな地域であったことを考慮し、4mの土留めをコンクリートで固めるのではなく緑化擁壁とすることで、近隣への圧迫感を和らげる計画とし、行く行くはこの緑化擁壁という意識が近隣へと伸び、緑豊かな住宅群の風景が戻ることも期待した。
 一般的な都心部の住宅は、敷地が限られているため、庭をほとんど持たない建物が多いことも気になる要素であったので、豊かな暮らしになるように、各部屋にそれぞれのスケールにあった庭を持つ構成とした。
 建売という 費用対効果と、買主さんの分母が増えるような仕組みが求められる本コンペの上で、豊かな暮らしにつながる提案になったと考えている。